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「風のガーデン」でみる、緒方拳の生き方と、「自死という生き方」

2008 - 12/12 [Fri] - 01:09

 緒方拳 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の名前を知ったのは小学生のころだった。1966年大河ドラマ源義経で武蔵坊弁慶役として、16インチ白黒真空管テレビに映っていた。

 関所を無事通過したあと号泣して義経にわびを入れるシーン、そして、弁慶の最後の場面である「仁王立ち」のシーン、子供ながらに「凄い」と息を呑んだ。

 それから約40年、今年の10月5日に緒方拳は肝臓ガンで亡くなった。最後まで、ガンのことは洩らさぬように家族に言っていたとか・・・。

2008-12-11風のガーデン 緒方拳の遺作となった「風のガーデン(フジテレビ)を、毎週見ている。末期ガンになっている息子に(中井貴一)、12月4日の放送で「おまえ、痩せたな」というセリフがあった。

 緒方さん、あなたのほうが痩せているよ~・・・!と、思わず心の中で叫んだ。

 毎週、回を追うごとに、痩せていく緒方拳さん、ひとつひとつのセリフを絞り出すように、ゆっくりと喋り、静かに力強く、演技する

 診療所の先生役で淡々と医師の役柄をこなし、死を迎える老人を家族と共に過ごすシーンはドラマとは思えない、自分もいっしょにそこにいるようだ。

 子供のころ見て感動した弁慶と同じだ、でも、燃え盛るような気迫ではない。静かに淡々と40年の月日をかみしめているようだ。辛い仕事だったかもしれないけれど、燃え尽きたに違いない、悔いはないよなぁ、拳さん。



 「月刊 致知」2008年12月号に鈴木秀子という文学博士でもありシスターでもある方のお話が載っていた。

 病床にあり死を予感するとき、人は言葉にいえ表せないほどの孤独感に襲われる。やがて死を迎えようとする親戚や友人を持つ方から、シスターである鈴木さんに連絡があり、死期の迫った人のそばでいっしょの時間を過ごし、思いや苦しみを分かち合うのだという。

 そんな中での話である。手を握りながら「なにかしたいことはありますか」「してほしいことはありますか」と問いかける。(緒方拳も、中井貴一にこうして語りかけた)

多くの人たちが、「仲直りをしたい」
仲たがいした人に謝り、許してもらいたいと。勘当した息子(中井貴一)に対し父(緒方拳)は許しを請い、そして、息子も父に許しを請う。自分も今までの人生の中で、何人もいるんだ、縁を切ったような人がね・・・・。

鈴木さんは語りかける。
「合うことができればそれにこしたことはありませんが、どうしても直接会わなければというわけではありません。いま、ここでそういう気持ちになって、あなたの今の心をその人に素直にお伝えすれば、もうそれでいいんですよ」

次に、
「自分の家に帰りたい」
生涯を共に過ごしてきた大切な家族と最後の時間を分かち合いたい。

そして、三つ目に
「自分の口で食事をしたい、歩いてお手洗いに行きたい」
赤ちゃんにはできないこと、人間の自立を意味しているということだそうだ。このことは、下記にある「自死という生き方」の著者が最も恐れたことだ。

 自立と尊厳を第一に考える人間が最後に求めるのは、共に生きた人たちと愛の絆を確認しながら、人生を終わること、ここでは、お金や地位はいっさい意味をなさない。

 生きていく上でもっとも大切なものは何かを、切実に感じさせてくれる。

自死という生き方―覚悟して逝った哲学者自死という生き方―覚悟して逝った哲学者
(2008/01)
須原 一秀

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 この本の著者である哲学者の教授先生・・・・、自死なんてやっぱり駄目だよ。息子さんや奥さんは無念だと思うよ。死への研究ではなくて、生きる研究・・・・・。

 この著者は、緒方拳とは全く対照的な生き方だった、幸せな人生だったといって首に縄をかけたのである・・・・著者は、たった一人で人生を締めくくった・・・・・。 緒方拳は、このドラマと同じように家族とともに人生の最後を迎えたことだろう。

12月11日の放映で、緒方拳は言った。
「こういうことは自然に任せましょう」
「少しでも家族の時間をこれから送ろうではありませんか」

 一言一言が、緒方拳自身に語りかけているようだ。そして、自分にも・・・・テレビの向こうから語りかけてくる。思わず涙がにじんでくる。

来週は、最終回なのである。
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